貧乏姫と金持ち王子



「私、桜ちゃん見ててあげるから」



真由が私に小声で言ってきた。



「ありがとう」


「桜ちゃん、お姉ちゃんとあっちで遊ぼ?」


「うん」



真由と桜は手を繋いで砂場の方に歩いて行った。


男の方に顔を向けると、笑顔でこっちを見てる。


誰もいない公園。
彼の顔が夕日に照らされている。