貧乏姫と金持ち王子


お母さんの言葉に涙がこぼれ落ちた。


私は泣きながら首を左右に振った。


お母さんに心配かけたくなかった。



「雪?何があったのか話して」



私は泣きながら首を左右に振るだけ。



「雪…お願いだから…」



お母さんの頬に涙が伝う。


お母さん…泣いてるの?


お父さんに暴力を振るわれた時も絶対に泣かなかったお母さん。


そんな強いお母さんが泣いてる…。


私は、今まであったことをお母さんに話し始めた。