4月。 海の家庭訪問。 当時15歳だった私。 お母さんの都合が悪くて、代わりに私が対応することになった。 春の爽やかな風が吹く夕方。 あの人は車で我が家にやって来た。 いつもと変わらずのニコニコした笑顔。 スーツを着た彼の姿はカッコ良かった。 家の中に入ってもらい、お茶を出して、海と一緒に話をした。 ニコニコしながら話す彼。 他愛のない会話。 うちが最後ということもあって、 皆のとこよりも長く話をした。