「なぁ…雪?」


「ん?」


「あいつとの間に…何かあったのか?」



悠翔さんの言葉に再び恐怖が込み上げてくる。


震えが止まっていた体が再び震えだす。



「雪?…ゴメン…。言いたくなかったら言わなくていいから…。ゴメンな…」



悠翔さんが私の手をギュッと握る。



「あの人は…」


「雪?無理しなくていいから…」



私は首を左右に振った。


いつの間にか目に溜まった涙がこぼれ落ちる。


悠翔さんの手に力が入る。



「あの人は…ね…」



私は悠翔さんに1年前のことを話し始めた。