悠翔さんの車が、どんどん我が家に近付いて行く。
悠翔さん…うち見て何て思うかな?
「悠翔さん?」
「ん?」
「うち見てもビックリしないでね」
「しないよ」
悠翔さんが微笑む。
いつも送ってくれる公園が見えてきた。
「道、教えて?」
「あっ…うん…」
私は、道案内をした。
アパートが見えてきた。
「あのアパートなんだ…」
私はアパートを指差して言った。
チラッと悠翔さんを見て反応を伺う。
悠翔さんの車がアパートの前に止まった。
「普通じゃん」
「へっ?」
悠翔さんの言葉に私がビックリした。
「何で俺に家を見せたがらなかったのか不思議なくらい。あっ!車、ここでいい?」
「うん…」
悠翔さんがエンジンを止めた。
私と悠翔さんは車から降りて、部屋に向かった。