貧乏姫と金持ち王子


悠翔さんのアパートから家に電話をした。


悠翔さんが挨拶したいって言ってることを伝えると、



「晩ご飯作って待ってるから」



だって。


お母さん、悠翔さんのことが気に入ってるみたい。


本人を見たら絶対にもっと気に入るよ。


悠翔さんに電話の内容を伝えると喜んでくれた。


でも…悠翔さんのお父さんとお母さんって、どんな人なんだろ…。



「雪?何か考え事?」



悠翔さんが私の隣に座ってきた。



「悠翔さんのお父さんとお母さんって、どんな人なのかなぁ?と思って…」


「普通の両親だよ。親父もお袋も。何なら今度、俺の実家に来る?」


「いいの?」


「もちろん!日曜は仕事休み?」


「うん」


「じゃー、来週の日曜に行くか!」



悠翔さんが私の頭を優しく撫でた。