貧乏姫と金持ち王子


私は、お母さんに電話をした。



『ゆっくりデート楽しんでおいで』



と、言ってくれた。



「俺の会社に一緒に来る?」


「いいの?」


「もちろん」


「でも…お仕事の邪魔にならない?」


「誰が仕事するって言った?」


「えっ?」



私は悠翔さんの顔を見上げる。



「今日は1日、雪と過ごす日。俺、ずっと休んでなかったから有休取るよ」


「ありがとう」



悠翔さんに微笑んだ。