貧乏姫と金持ち王子



「雪…そんなこと軽々しく言ったらダメ」



悠翔さんは、私の頭を撫でてくる。



「軽々しくなんか言ってないよ…。軽い女だと思った?」


「そんなこと思うわけないだろ?」


「私は…悠翔さんのことが好きだから…抱いてほしい…。だから…悠翔さんも我慢しないで…」



泣きそうな感情を必死に抑える。


悠翔さんは何も言わずに、メガネを外して、
メガネをテーブルの上に置くと、私の体を強く抱きしめた。