信号待ちで待ってる時。
「ふぅ……」
って、小さく溜め息ついた悠翔さんがネクタイを緩めた。
その姿を見て"キューン"となる私。
「ねぇねぇ、悠翔さん」
「ん?」
「もう1回、ネクタイ緩めて?」
「えぇ!何で~?」
ビックリしてる……。
「カッコイイから」
「もしかして……。雪って、スーツフェチ?」
「そうかも……」
悠翔さんがクスッと笑う。
ネクタイを絞め直して、また緩めてくれた。
その姿にドキドキする。
「これでいい?」
悠翔さんが私の方を見て微笑んだ。
「うん!ありがとう。またしてね」
「いいよ。雪の頼みだったら何回でもしてあげる」
悠翔さんはそう言って、私の頭を優しく撫でてくれた。