いつも笑わせてくれる貴族



「青春やなぁ」

真帆はニコニコして言ってきた。
こいつはなんでも認めてくれる。


「でも叶わないわ」

私は、虚ろになって頭が下がる。
本当に遠い存在やし、石田さんはうちの事どうでもよさそうやん…。

「なんでや!!そんなこと言ったら叶わへんで!!」

真帆は私の背中を叩く。

「うちやって、叶わなそうな恋したことあるけど、何事もプラス思考!!そうすれば何か変わるはずや!!」

ほんま真帆はなんだかんだで先輩みたいな感じやなぁ。

「まぁ今のうちの悩み、プラス思考に考えても無理やけど…」

真帆は、フッと笑った。
真帆の目も虚ろで悲しそうやった。

何かあったんや。

「どしたん?」

「んー…………………、言えん」


そう言うと真帆はニコッと笑った。

「さ!!今日は馬鹿やるでー!!」


そう言って真帆が枕を私に投げてきた。


なんか楽しい夜になりそう。