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15分くらいは経過した。
少し痛みが治まって、立ち上がったその時やった。
「ゆかりちゃん!?」
後ろを振り向くと、石田さんがいた。
「…………ど、ども」
緊張してまう。
「さっきの、気にせんといて」
「……え?」
「瀧口君の事」
「…………はい」
ほんまは気にするけど。
それよか、石田さんとの距離が微妙すぎる。
すると石田さんは私に近付いた。
「足どしたん?」
「え……………あ、……ちょっと…転けちゃって…」
「大丈夫?」
「はい」
私は俯いた。
なんか見つめられてる考えると、緊張してまうねん。
…スッ。
「!?」
石田さんの手が、私の頬に触れた。
私もう心拍数ヤバいて…。
顔、絶対赤い、熱い。
顔熱い。
「かなり冷えてへん?」
実は顔熱いんに。
恥ずかしい。こんなん。
思わず、その石田さんの手に私の手を重ねる。
きっと石田さんはビックリしたやろな。
すると石田さんのもう片っぽの手が私の頭に触れた。
それでくしゃくしゃに撫でる。
「辛い事あっても、来週までにはお前ん家行ったる。絶対笑顔にさせたるからな」
あー、死んでええかも。
むっちゃキュンキュンするし。
「よし、送ったる」
ニコッと笑う石田さん。


