いつも笑わせてくれる貴族




一人教室で、カリカリというシャーペンの音が鳴り響く。


後ろの電気は消して、前の方の電気を付けとく。

なんだか寂しいわ。



足ブラブラさせて、頬杖を付きながら考えていく。


視線を下に落とせば、よう頑張ったみたいなそんな感じな構造。

消しゴムで消した跡もすごくて、周りには消しカスもむっちゃある。


散らばったたくさんの定規も、残り少なくなった消しゴムや、芯の薄くなった鉛筆も、そこらへんにある鉛筆削りも、頑張ったことを物語っとる。





そんな私が疲れてボーっとしてると、うっすらと誰かの声が耳に入ってきた。

何かと思って、耳を澄ませて聞けば笹倉さんと石田さんの声がした。


聞こえてくるとこは、多分窓側のほうからと思た。


視線を窓に変えると、向こう側の教室に明かりが付いてた。



真剣に目を凝らして見れば、何故か三人いよる。


窓に少し張り付いて見れば、何故か瀧みたいのがいた。


なんであの芸人がいるんや思った。



ずっと窓に張り付いて見とった。