私は真帆に聞く。
「なぁ、今日ってあの芸人さん、来てるん」
「んぁ?あー………、来とるよ。今日も久々のオフやって」
私は教室を出て走った。
石田さんの元へ。
曲がり角で曲がろうとしたら、誰かとぶつかった。
「………ったぁ……。ご、ごめんな。大丈夫?」
それは、石田さんやった。
私は思い切り立ち上がる。
「あ、ゆかりちゃん!ごめんなぁ」
「それよか、石田さん。このニュース………」
私が携帯でその記事を見せると、石田さんは頭を掻いた。
「それさ………………っごめんな!!謝りにここまで来てん」
「え……私これ報告しに行こうとして…」
「あらっ、気ぃ合うなぁ俺ら」
ニコッと笑う石田さん。
ドキッとした。
安心した。
「でもほんまごめんな………」
石田さんは申し訳なさそうに言う。
「良いです、こんなの広まりません………」
「………そうだと良いな」
ほんま石田さん、好き。


