いつも笑わせてくれる貴族

「はぁ……」

私は携帯を取り出す。
アドレス帳のま行に行って……………。




発信中。



私は恵美に電話した。



「出るん?」
希由が話掛けてきた。

「分からん」




……プツ……ッ。

ツー…ツー…。



切れた。

というか、切られた。



「も一回……」






コールが四回鳴ったら、恵美は出た。


『……もしもし?』


「恵美、学校来ぃひんの」

私はそう言うと、恵美はいつもと違う口調で返事をした。

『学校なんて行く訳ねぇ。今大事なとこなんや。なんで急に電話なんかすんねん』

明らかに声のトーンもちゃう。

「……どないしたん…?」

震える私の声。

『もううち学校行かへんわ』



ブチッ!





電話が切れた。

恵美がおかしい。



「恵美どないしたん?風邪?」


「…………ちゃう」

絶対になんかあった。

するとメールがきた。

「あっ、恵美からやん!」

希由のうるさい声で私は、それにビビった。


内容は、ごめんという三文字やった。


「……ま、平気やろ」

希由はそう言って大学ノートを出した。


のん気やんなぁ。





すると外は雨が降っていた。