いつも笑わせてくれる貴族




話す相手がいないと、ヤケに虚しい。


一人この街歩いてんのも、なんかイヤや。




バス停で一人ポツンと待ってると寂しいし。






とりあえず携帯を開く。


気付いたら、メールが二件きてた。


誰やろ思って、メールBOXを見たら真帆と希由、同時からやった。

今の時刻は2時。



二人からメールが来たのは、1時45分くらい。



内容は、今から遊ばへんってメールやった。


………遊ぶ気ないわ。





とりあえず返事は、ごめん今日無理って送った。



すると次は電話。

急に掛かってきて、ビビる。



笹倉さんや。



「はい…」


『もしもし?ゆかりちゃん?ちょっと今暇?』


私はビックリした。

なんでそんな急やねん。




『俺今な、瀧さんとおんねん。で今外ほっつき歩いて後から食事行くんやけど…ええかな?』



優しい声や…………………じゃなくて。




私は考えた。
笹倉さんの誘いなんて珍しい。

だけど真帆と希由に無理言うといて、笹倉さんと一緒におるなんて気持ち的モヤモヤするなぁ。



しかも、芸人さんやで?



こんな一般人が一緒におったら…。



しかも女子一人なんてヤや!




『ゆかりちゃん?』



「すいません……無理です……」



『そうか……。瀧さん期待しとったで(笑)それじゃあまた』