いつも笑わせてくれる貴族



私は頷く。

「そんじゃあ俺また瀧探してくるな。またな!!」

そう言って笹倉さんは、また逆戻りして行った。

「……………あっ、俺用事があるんだ…。それじゃあまた大学で」

瀧口はそう言って、どこか走ってった。


私は、小さくなるその後ろ姿をずっと見ていた。







「ごめん。ちょっと……」

恵美が電話の用事から帰って来た。

「どないしたん」

「うち急用できてん…」

「あぁそう」

恵美はそわそわしとった。

「ほなまた!!」

恵美は帰る方向の逆から帰ってった。


「私も帰ろ」


私は立ち上がって、バス停まで行った。