いつも笑わせてくれる貴族



「あいつな昨日のメールからずぅっとゆかりちゃん来る言うて、うるさかったんや」

ニヤニヤしながら石田さんは言う。

まさかと思って私は、笹倉さんの目を見る。

すると笹倉さんは、顔を伏せながら言った。

「そんな事、言ってへんわ!!」


「照れ隠し~」


「黙っとけ!!」


ほんまなんかそれ。
恵美のほうがかわええのに。


「ね、それよか石田さん。ネタはイケてる思う?」

さっきの話題に入れんかった恵美が石田さんに言う。


……なんか、かなりイライラする。


心痛いわ。




「お前こらゆかり、笑えや」

私の頬を触る、笹倉さんの暖かい手。
私はそれにボーッとする。

「……………笑えないわ……」


俯きボソッと言うと、何故か笹倉さんは笑顔になる。
ちょっとムッとなる。



「こう笑うてみ」



私は口の端を頬に届くように、引っ張る。

そのつもりが、うまく笑えない。
下にさがってしまう。



すると笹倉さんの手が私の頭を触れた。




クシャクシャと撫でる。






「笑顔の特訓しよか」



そのひまわりのようなスマイルは、私にとって少し元気付けてくれるような感じがした。