「あーっ!!せやんな!?」
ニヤニヤしとるなこの馬鹿は。
人を指差して、笑うて、石田さん言うて………しかも周りの人むっちゃ見とる。
常識知っとんのか??
「…石田ゆかり………………うわぁ、めっちゃ合うやんけ」
えくぼを頬に浮かして、可愛らしく笑う。
だけどムカつくわ。
憎ったらしい。
「黙れや」
「………笹倉恵美…………ぉお!!これむっちゃええやん」
本当に幸せやんなぁこいつは。
うちにはそんな幸せないわ。
感情ないからな。
「あ、バス来た」
意外に早よ来よった。
とりあえずバスの中に乗る。
整理券を取ってから“笹倉”恵美と一緒に座る。
「終点までやから」
よく調べたなぁこいつは。
「石田ゆかり!!」
「ちゃう言うとるやろ……」
呆れるわ。
「「……えっ!?!?!?!?」」
男二人が、なんか叫ぶ。
まさかな、と思った。
そう。
そのまさかがまさかじゃないまさか。
後ろを振り返ると、やはりいた。
“笹倉さん”と“石田さん”が。
馬鹿みたいやん。
何自分ら言ってたんやろ。
「やっぱゆかりちゃんと恵美ちゃんやったん!?二人共むっちゃ可愛くて分からんかった!」


