明日恵美に聞いてみよ。
「ゆかり、笑うてみ!」
「え?いきなりでっか…?」
キョトンとする事しかできん。
「さっきっからしけた顔しとるからな」
「……」
私には感情なんてもんがない。
笑う事なんてできひん。
「じゃあ…俺が笑わせたる」
そう言う石田さん。
「滑ったら滑ったでいややからな!」
私はゆっくり頷く。
「あ……でも俺ピン芸人のやり方分からん…………(笑)」
今更こんな事を言う。
「なんでですかぁ」
「分かった分かった」
また笑う。
よう笑うなぁ石田さんは。
「俺ケツ火傷した事あんねんけどなぁ、何故か小指から転移してん。しかもケツに穴開いて火傷やで!!せんこう花火やったら!!ええ大人がなぁ」
石田さんはそう言い終わると、波の揺れる音しかしない。
完全に滑ったで。
「滑ってもうたわ!!へこむわなぁ」
それでも笑う石田さん。
まるで波の音みたいやわ。


