いつも笑わせてくれる貴族


真帆はリビングにある椅子に座る。

「私は洗面所行ってくる」

そう言い残し洗面所に向かった。


…なんか今無償に風呂に入りたい。
心がモヤモヤというか、ザクザクというか…。
なんかイヤ。
自分の心も身体も、なんかイヤや。

なんでやろ。
何も変わらないはずなのに…。
なんか今日はテンション上がらんし…。
自分が腐ってるみたいや。

お風呂入って、自分を洗いたい…。

なんでや、なんでや?

無償に身体を洗いたい…。


「…っ」


洗面所についたと共にお風呂へ駆け込んだ。
お湯もなにもないし起動しとらん。

おけと椅子がぽつんとしとる。


今すぐ今すぐ…。


自分の手が勝手にシャワーからお湯を出そうとする。









「…!!」


ハッとした。


…なにしとんねん、自分。
しょーもない。

ちょっと今日は気分が悪いだけやな…。
なんで風呂なんて入りたなったんやろ。

なにも変わんないやん。


「はぁ…」


私は洗面台から水を出して、自分の顔を洗った。