いつも笑わせてくれる貴族





なんとかおかゆを食べて、夜になった。


夕飯は食べたくなかった。


また部屋でボーっとしとる。




「またテレビ出てるなあ」


石田さんだけテレビに出てた。


きっとあれやな。
こないだのお笑いライブの後の仕事やな。










「ゆかりーっっ!ちゃん!」






「……は?」



窓の外から声がした。
どうやら私を呼んでるみたいや。


ベッドから起き上がって、窓を開ける。

意外と冷たい空気で白い息が出た。

そんで下の方を見た。



「よっ!」



暗くてあまり見えなかったけど目を凝らしてよく見た。



そこには笹倉さん………。


びっくりして声も出ない。



パクパクしか出来ん。




「これあげる!」


笹倉さんは私のとこにめがけて何かを投げた。



うまくそれをキャッチする。


手に握ったものを見た。


「あ……?」


それは“笑”という文字のネックレスみたいのやった。


「笑顔ってええやろーっ?そういやゆかりちゃん笑ったんやて?」




「え…………」

私は少し頷いた。


「笑って!」