Crazy for You






いつの間にか、抱き寄せられて、あたしは陽に身を任せていた。



あの日の様に、あたしの髪に触れる陽は、優しかった。



あの後、たっぷり泣いたあたしは、陽の服を濡らしてしまった。



「ごめん・・・」



申し訳なさそうに謝ったあたしに、陽は



「あーあ、鼻水でびちゃびちゃだい」



もうっ



少し拗ねたあたしの頭を優しくポンポンと撫でてくれた。



「もう10時だぞ。女が出歩いていい時間じゃねーな」