理。
 偏った性質。
 何かを得ようとすれば何かを失う。
 在るはずのもの。
 在るはずの無いもの。
 僕らに違いなど無かった。

 智と始めて遭ったのがいつだったのか、僕は覚えていない。僕の壊滅的な記憶力に原因があるのかもしれないが、気付いたら傍にいた、そんな気がする。それが正しいのだとも思える。