姫守の城 (仮)

 状況整理。

 一、気になったことを聞いてみる。

「いつからいたんですか?」

「えっ、何が?あたし達今まで会話してたよね?あたしが『何?急に』だよ。驚愕だよ?ホラーだよ?ミステリーだよっ?まーくん、ねぇ、まーくん、もう…、末期症状…、なの…、かな…?手遅れ…?私が《お兄ちゃん》て呼んだら信じちゃう?あっ、それはそれでいいかもっ、萌だねぇ、男のロマンだよ。おっとそれだったらもう、えっちい事出来ないね。どうしよう、まーくん。あたしとしては近親相姦も有りだけど?」

 心配されたのだろうか?それにしては後半部分に悪意を感じるたのだが。

「記憶力については、まあ返す言葉もないです、自覚してますよ。ええ、病状の域です。唯、僕に妹属性はありませんしロマンを気安く語って欲しくないですね、男のロマンとはもっと高貴で尊いものですから。」

 一呼吸。

「つーか僕との関係を捏造するなっ」

 怒鳴ってしまった。

「うあ、マジギレだぁ、初めて見たよまーくんの怒ったとこ。ごめんよぅ、お姉さんが悪かったよぅ、女のロマンにしとくよぅ」

 さて、女のロマンとはなんなのか謎だが、聞かないほうが良いことも世にはあるだろう、それについては無視だ。ケガをするのは一方的に僕だけの気がする。ん?僕との関係が訂正されてない様な。それを含めてのロマン?まあいいや。