その夜久々に夢を見た―・・・


小さい時の夢・・・



まだ、母が生きていた頃の・・・





それは私が好きな子に振られて帰ってきたときの事・・・





家族の前では笑顔で居たのに、母には全部お見通しで・・・




「何年母親やってると思ってるの・・・?



娘の事だもの、ちゃんと分るわよ」


「お母さんには、敵わないな・・・っ・・・」




頭をなでてくれた母。





その手は、優しくて、温かくて‐‐・・・





‐‐ハッ・・・





この夢を見た私は必ず・・・



「うっ・・・」



涙を流して起きる。





それは、きっとまだ・・・






母の死を受け入れていないから・・・。