甘い秘密 ~sweets~

「てめぇら…何やってんだ!!」


…!!

聞き覚えがある声…―

この声は…


「よくもみくに手ぇ出しやがったなっ!!

ぶっ殺してやるっ!!」


…お兄ちゃん!?

何でこんなとこに!?

ああ…ともかくこれで助かった。


お兄ちゃんは、男達を次々と殴っていく。


その顔は、今まで見たことないくらい怒りに満ちていた。

殺気すら感じる。

男達もそんなお兄ちゃんに気圧されたのか、バラバラと逃げて行った。


「大丈夫か!?みく!!」

すぐにお兄ちゃんは駆け寄ってきて、私を抱き起こし、自分が着ていたコートを脱いで私をくるんだ。


「う…ん…。お兄ちゃん、どうしてここに…?」

「雑貨屋寄って、たまたま公園通りかかったら、お前の靴が片方落ちてた。」


気づけば、私は靴を片方しか履いていなかった。

きっと、無理やり連れて行かれる時に脱げたんだろう。