思わず足を止めたあたしに気づいて、亮ちゃんはあたしに視線を向けた。 からみあう視線ー… 「…りん。」 あたしの名前を呼ぶ声に、あたしはなぜかすごく久しぶりな気がした。 そんなあたしの気持ちを知ってか知らずか、 「りん、乗って。」 亮ちゃんは再び名前を呼んであたしに車に乗るように言った。 「送っていくから。」 乗り込んですぐそう言われてから、2人ともずっと無言だった。