「…ごめんなさいっ… もう遅いから帰るね…。」 胸が苦しくて 溢れる涙を止められず、 あたしはよしき先輩にそう言って飲み会の席を離れた。 よしき先輩が後から何か言ってた気がする… けど、今はそんなこと考えていられなかった。 家に帰りたい… その一心で、あたしは居酒屋を出てタクシーを探した。 「…っ、りん!」 居酒屋の方から、 あたしが好きで好きでたまらない人の声がした。