「楓!待てよ!」
追いかけようとした理香子は、いつのまにか周りを黒い影に、囲まれていることに気付き、足を止めた。
春日大社の近くにある鹿の角切り場や、林の影から…百人以上の学生服の男女が姿を見せた。
「あ、あたしの学校の制服?」
それは、広陵学園の生徒達だった。
「これは…?」
シルバーは、周りを見回した。
あたし達も囲まれていた。
「クッ」
ブラックは、顔をしかめた。
「心配しなくてもいい」
哲也は疲れている加奈子に肩を貸しながら、警戒する乙女ソルジャー達に、話しかけた。
「お兄ちゃん…」
あたしは、傷だらけになっている哲也の方を見た。
哲也は軽く微笑み、
「…彼らが束になっても、今の君達には、敵わない…」
「チッ!どけ!」
加奈子は、そんなことを言う哲也の肩を振りほどくと、 シルバーを睨んでから、背を向けて歩きだした。
「災禍様」
理香子から離れた紅美子が、加奈子に向けて頭を下げた。
演劇部の部員の2人が、加奈子に近づくと、肩を貸した。
「…」
哲也は無言で、乙女ソルジャー達に背を向けた。
加奈子が去っていくと、広陵学園の生徒達も、その後にぞろぞろとついて行った。
乙女ソルジャー達だけを残し…奈良公園に静寂が戻った。
野生の鹿がいる為に、外灯の少ない公園内は、すぐに真っ暗になる。
明かりといえば、真上に浮かぶ…月しかなかった。
追いかけようとした理香子は、いつのまにか周りを黒い影に、囲まれていることに気付き、足を止めた。
春日大社の近くにある鹿の角切り場や、林の影から…百人以上の学生服の男女が姿を見せた。
「あ、あたしの学校の制服?」
それは、広陵学園の生徒達だった。
「これは…?」
シルバーは、周りを見回した。
あたし達も囲まれていた。
「クッ」
ブラックは、顔をしかめた。
「心配しなくてもいい」
哲也は疲れている加奈子に肩を貸しながら、警戒する乙女ソルジャー達に、話しかけた。
「お兄ちゃん…」
あたしは、傷だらけになっている哲也の方を見た。
哲也は軽く微笑み、
「…彼らが束になっても、今の君達には、敵わない…」
「チッ!どけ!」
加奈子は、そんなことを言う哲也の肩を振りほどくと、 シルバーを睨んでから、背を向けて歩きだした。
「災禍様」
理香子から離れた紅美子が、加奈子に向けて頭を下げた。
演劇部の部員の2人が、加奈子に近づくと、肩を貸した。
「…」
哲也は無言で、乙女ソルジャー達に背を向けた。
加奈子が去っていくと、広陵学園の生徒達も、その後にぞろぞろとついて行った。
乙女ソルジャー達だけを残し…奈良公園に静寂が戻った。
野生の鹿がいる為に、外灯の少ない公園内は、すぐに真っ暗になる。
明かりといえば、真上に浮かぶ…月しかなかった。


