窓の外は、白い絵の具をバケツでひっくり返したようだった。

 雪がしんしんと降り、病院の中庭を埋め尽くしている。

 雪だるまが作れそうだった。

 私は病院のベッドから窓の外を眺めている。

 最初にぎゅっと握って小さくてかたい雪玉を作って、それを体温でほんの少し溶かして、それを地面に転がす。

 転がっていくうちに雪玉は大きくなる。

 私の頭と同じくらいの大きさの雪玉ができたら、次はからだを作る。一つ目より大きな物を作って、できあがったら一つ目を上にのせる。

 頭にバケツをのせて、木の枝とかを使って手や表情を作ったら完成。

 ああ、外に出て遊びたい。

 あの雪、多分病気がわるくなってしてしまうほど冷たいのだろうけど、丸めてみたい。

 けど、いつもお医者さんと看護婦さんに止められる。