例の『この世で嗅いだ事の無い
匂いのするマイク』があるスタジオに
今日は、Bの部屋を取った
明日は野音の本番だ
チラシを一枚、貼らせて貰った
夜は、真木は打ち合わせに
池上は、
『この辺最近一通が多くなったから
1番近場の駐車場に停めて来る』と
出掛ける
部屋には、俺とあずるの二人
―― 普通なら
この機に乗じる所だが
やはりどうしても、
あの『被り物』が気になった
「 …リュウジ? 」
風呂上がりで
バスタオルを巻いただけのあずるを
ソファーの上で、膝に乗せながら考える
「 あずる 」
「 はい 」
「 おまえ、
どういう状況で、髪切られたんだ? 」
「 …えっと 」
「 うん 」


