群青の月 〜『Azurite』take00〜





道路は黒く濡れているが
明日の朝には乾いているだろう



夕暮れの空は、雨に洗われて
ビルの黒と日の赤、
そして澄んだ水色が混ざっていた


部屋から出て、屋上の上から
…何だか視線を感じ、ふいに下を覗く








――― そこには


『 被り物の人間 』が
道路の下から、
こちらを見上げていた