明け方の空は藍
湧き出た雲は灰色
日が昇る気配は、まだ無い
練習を終えて、皆、眠る
風に、高速道路の音
やはり今日は、雨かもしれない
何となく
部屋の四角を外で眺めながら
屋上の一番端で
青いシートが被さった
木箱の山に、寄り掛かりながら
煙草を吸う
―― ドアから静かに
あずるが出て来た
嬉しくて
一瞬、困った様に笑ってしまって
座ったまま 両手を拡げる
裸足で駆けてきて
「ズザーっ」と口で言いながら
嬉しそうに、飛び込んで来た
俺の足の間に
いつものように座った
――― 顎を上に向けて、指先で取る


