ペットボトルが三本入った
スーパーの袋を持って出ると
増えて来た、夜の街を歩く人波




あずるを、歩道の内側に入れて歩く


「 なにか持つ 」


「 いいよ

…だから悪党顔やめなさい 」



横に、貴金属店



「 鏡あるから、
どんな顔か自分で見てみな 」


「 えー 」



笑いながら背中を押して
鏡の前に立たせる



―― そして

俺はピアス売り場で、その石を見付けた



   『Azurite』



大きさは、丸い、まち針の玉位

青くて透けている



あずるもそれに気が付いて
横に立った



「 ……ホントにあるんだ 」


「 欲しいか? 」


「 …高いからいいよ  いてっ! 」




「 すみません これ下さい 」