角を曲がった所で、前から歩いてきた誰かの胸にぶつかった。 前が見えない… 顔をあげると、 「え…―ゆ…ゆーり?!」 そこにいたのは、 大好きな 大好きな あたしの陸…― 「来ちゃった♪」 陸は、あたしの突然の登場に 驚きを隠せずぼぉーっとしている 後ろから、警備員が追い付く。 「…―これは失礼しました! お知り合いでしたか。」 警備員は、あたしが陸と一緒にいることがわかると頭を下げて戻っていった。 「とりあえず、ここじゃマズイから…」 陸は、あたしの手を掴み控え室に向かった。