いちごちょこ

次の日


朝一番で綾に会った。


まだ綾を好きって気付いて一日しか経ってないのに,この恋は叶わないんだなぁって思ったら何も言えなかった。

『今日も可愛い。』といつもの台詞に,私は少し前のように無視した。


好きな人からの“可愛い"は嬉しいはずだけど…

昨日のことを思い出したら喜べないよ。


無視されてきょとんとしている綾を見ないように,私は教室に向かった。



「桜子っ」


教室に入ると里沙が飛んで来た。

いつもそう。

昨日みたいに電話をかけた翌日は里沙が異常に心配症になる。



「昨日はありがと。
 バレンタインまでになんとか頑張る。」


里沙に言われた通り前に進むよ…