あのWデートの日から数か月……


季節は流れて5月になった。


変わった事と言えば
俺とさゆりが遠距離恋愛になったことかな。


不思議少女のさゆりだけれど
割と芯はしっかりしていて
ちゃんと夢も持っていた。


その夢を叶える為に
あいつは、一人県外の大学へと進学したんだ。



きっと以前の俺だったら……
絶好のチャンスと言わんばかりに
浮気をしまくってただろう。


だけど…
俺にはもう、そんな気持ちはない。



って言うより
毎晩かかってくる、さゆりからの電話で
オチオチ浮気なんかしてられない。