二股男─甘い誘惑切ない葛藤─

大きい荷物を抱えながら
俺のアパートへと着いた。


「うわぁー!
ここも久しぶりぃ~」


昨日、今日と何度も確認したけれど
愛の物が何か残っているんじゃないかとちょっとだけ手に汗を握る


大丈夫だよな……


「何時間も電車に乗って疲れたろ?
ゆっくり休めよ」


「大丈夫だよ!
しい君に会えただけで
疲れなんか吹っ飛んじゃうもん」


荷物を端に置き
ベッドへと腰掛けるさゆり


ベッドの枕元にはもちろん
さゆりと撮った2ショットの写真が飾ってある


今日の朝、慌てて出したんだけどな……