「今日、何のテスト?」

「えーっと・・・覚えてないや。」

「もーそれぐらい覚えときなさいよ。
もう高2なんだから。」

「大丈夫大丈夫。勉強しなくても
日頃からちゃんと授業は聞いてるし。」

「いつもそればっかり。
前も赤点ギリギリだったくせに。」
母さんがため息まじりにそう言った。



「行ってくる。」

父さんが玄関で
かばんをもって
こちらを向いている。
父さんが家を出るのは
決まって8時15分だ。
父さんと一緒に家をでると、
ギリギリで学校に遅刻しなくて済む。

「もうこんな時間!
麻奈、早くあんたも
準備して行きなさいよ。」

「分かってるよ。」


こんなことを毎朝繰り返しながら、
私は毎日学校へ向かう。