「あ、もう7時じゃん。
朱里ちゃんそろそろ帰ろっかー」


辺りはすっかり真っ暗で。


あたしは少し安心した。


だって顔、絶対真っ赤だもん。


「送るよ」って言って笑った橋口さんに


あたしの心臓はますます高鳴って。


顔を見られないように、橋口さんの少し後ろを歩いた。


華奢に見えたけど


意外と大きかった背中にまたドキドキして。


あたしはきゅっと胸を押さえた。


…こんなんじゃもたないよ。


一気に上がった心拍数。


この先あたしは耐えられるのかな…



だけど

あたしに合わせてゆっくり歩いてくれる橋口さんの優しさが


ドキドキのしすぎでビックリしてるあたしの心に


優しく溶けた…