怖い結論に、
泣きそうになる…
( 優斗って、
そんな奴だった…?)
…そんな奴なわけがない。
わかっていても、心のなかのもやもやした感覚は膨らむばかり……
「 ……青春だなぁー 」
突然、後ろから声を掛けられてポンと、肩を叩かれる
…振り向けば、
春兄ちゃんがヘラヘラ笑って私の後ろに立っていた。
どうやら、いつの間にやら春兄ちゃんに一部始終を見られていたようだ……
「 …ねぇ、春兄ちゃん
……優斗って、
ユリのこと 好きなのかな…? 」
「 うーん、
さぁな…。俺は優斗じゃないから判んないよ。
…でも まぁ、
たいがいの男は、可愛い子が好きだろうけどなぁー… 」
悪気のないストレートなその言葉に、不安が増す。
「 ………。
どうせ私は可愛くないわよ… 」
ふてくされた私は、そっぽを向いた…
ここでフォローを入れたりしないのが春兄ちゃんらしい……。
「 私、帰るから…、」
私は、それだけ言い残して廊下を走った…
…少し走ったとこで振り返れば、
案の定
春兄ちゃんが心配して追いかけて来る様子もない。
「 薄情者…… 」
私は、一人寂しく
そう呟いたのだった……