「 神菜 悪い。なんでもないから… ユリ 行くぞ… 」 そう言って優斗は、ユリの手を引いて ここから足早に立ち去って行った…… 私は呆然と 立ち竦んでいて… 頭の中ではユリの言葉がぐるぐると巡る 私が優斗をフったって… ( なんで…? どうして……?) そんな疑問しか浮かんでこない。 優斗がユリにそう言ったのだろうか… ( …なんのために?) ( ――ユリの気を引きたいために…。) 嫌な結論が頭に浮かんだ