恋人ごっこ








「 なんで……?」







取り残された私は、

呟いた







「 …器具なんて使わないよね……? 」




生物部の活動なんて



タモリ君は

顕微鏡で微生物しか観てないし…





私は

なんにもしないし…。









そんな風に言うと、

タモリ君は残った器具を片付けながら答えた






「 ……だって、元カレと2人っきりって、

気まずくないッスか?」






それって…





私を気遣ってくれたのかな…?













「 …ありがとね。」




誤解はあるものの、
タモリ君の不器用な優しさに 自然と笑みが零れる…



私がそう言うとタモリ君は、顔をふいと反らせた。





「 べ、別に


先輩のためにやったわけじゃないッスから…、」












………ツンデレ?