…しかし、

私の不安をよそに




授業は何事もなく、無事に終了した…





……そう思ったその時だった、





「 ―……じゃあ、


実験器具の片付けは、生物部部長の星野さん
よろしく〜!」





「 はぁっ!?」





そういう仕事は、日直の仕事じゃない!?

そう言おうとしたその時




春兄ちゃんが、ニヤリと微笑みながら言う




「 え? 1人じゃ大変?

それもそうだね、


うーん

じゃあ 誰か…、




……あ、南 優斗君!


悪いけど、

星野さんに手伝ってあげて! 」




わざとらしく優斗に声を掛ける





( やめろぉぉっ!!)

と、春兄ちゃんにテレパシーを送るものの、




春兄ちゃんは


( 協力してやったゼ!)

と言うかのように、
バチンとウィンクを私に飛ばしてきた











…そうして



私と優斗は、準備室で器具の後片付けをすることになった…





一緒に居れて、嬉しいけれど


どこか緊張もしている…




"恋人ごっこ"の時は、

どうしてあんなにも平然としていられたのか、




あの頃の自分が
不思議でたまらない…