私の名前 神菜

"かんな"と読む。





でも本当は、


"かな"が正解なのである





お祖母ちゃんが付けてくれた名前で、


お祖母ちゃんは"かな"という読みで、漢字を付けたのだけれど




ウチの両親は、


神菜を、


"かんな"と、読み間違えたのだった…
(お祖母ちゃん談)






私の人生最初の汚点である…。







…もちろん

春兄ちゃんも
この話を知っているので


わかっていながら
面白がって、"かな"と読んだのだ。





まったく

腐った性格をしている…







「 あぁ、星野さんって、生物部の部長の星野さんだよね。

僕が新しい顧問になったので、どうぞよろしく~ 」



わざとらしくそう言い、

からかいを含んだ笑みに、内心イラッとする…





「 ……よろしくおねがいします。」







こうして

皆が居る前で、


まんまと
接点を作られたのだ…