恋人ごっこ




新しい家族は産まれてくることはなくて、


お母さんも
いなくなった……。




…優斗の悲しみは、私なんかには計り知れないだろう……


だけど、
優斗のことを考えると、私は涙が止まらなかった……。





「 …母さんが死んだのは、俺のせいなんだ…… 」


優斗が小さく吐き捨てた…




「 …え 」


…その言葉に俯いていた顔が上がる。



優斗のせい って、

どういうこと……







「 …母さんは、
自分の幸せなんて顧みない人だったから、血繋がってもない俺なんかの世話して…、

そのせいで婚期逃して…、子ども産もうって時には、もう遅くて……


…だから、
俺のせいなんだ…

俺がいたから……



…産まれてこなければよかったのは、俺の方なんだ。 」



「 ……っ、」






そんなわけない。


優斗のせいだなんて



そんなこと
あるわけない…。





私は優斗の言葉を否定するように、精一杯首を振った……