恋人ごっこ





そうして昨日と同様、

春兄ちゃんを部屋から追い出した私は、着替えを済ませ、1階に降りて行った…。





昨日と違うのは、

1階には、すでにお父さんもお母さんも降りて来ていて、朝ご飯を作ってくれていたことだ。


3人一緒にご飯なんて、いつ以来だろう……





お母さんはぎこちないながらに積極的に話しかけてくれたりして、それがとても嬉しくて…、


この家に居てこんなに温かい気持ちになれたのは始めてだった…。








ご飯のあとは、

3人で優斗のところへ持っていくケーキを作った。




本当は、優斗へのケーキだから私1人で作りたかったけれど、


2人が手伝いたいって言ってくれたし、



なにより、

お父さんとお母さんと一緒に作った方が、優斗は喜んでくれるだろうと思ったので、3人で作ることにしたのだった…。









…そうして、
100点満点に出来上がったケーキと、

昨日渡せなかったプレゼントを持って、私は優斗の家へと向かった……





チャイムを鳴らすと、優斗はすぐにドアを開けてくれて、



私の顔を見るなり、


「 仲直り出来たんだな。」

と、そう言った…





「 なんでわかったの?」


「 神菜の顔が嬉しそうだから。」



そう言う優斗の方が

私よりも嬉しそうな顔をしてると思った…。