恋人ごっこ




…翌朝、

目が覚めると、枕元にはプレゼントが置いてあった…





包みを開けると、
ジンジャークッキーがいっぱいあった…。


一口かじってみると、昨日の甘さ控えめとは違って、程よい甘さが口の中にいっぱい広がった……



またわざわざ焼いてくれたのかな…?

そう思うと、嬉しくて胸がぎゅっとなった。







そんな私に、



「 神菜!

やっとサンタさん来てくれたな!」


ベランダから勝手に侵入してきた春兄ちゃんそう声を掛けてきた。




「 …うん。」




私が頷いて答えると、春兄ちゃんは嬉しそうに笑った…




「 …昨日、親父さんたちと向き合えたんだよな。」


そう言いながら、まるで褒めるように私の頭を撫でる春兄ちゃん…




喜んで貰えるのは嬉しいけれど、ちょっと恥ずかしい気もする…




というか…、


「 なんで知ってるの?」


ふとそんな疑問が浮かんだ…




「 まさか秋さんが言ったの…?」



「 …いいや。

窓から見てたから。」





春兄ちゃんの言葉に、持っていたジンジャークッキーが手から落ちた…




落ちた衝撃で、

人形のそのクッキーは頭と胴体がまっ二つになるという悲惨な姿になった…



まさに今の私の心境そのままである…。







「 …見てた?」


「 うん。見てた。」


あっけらかんと答える春兄ちゃん。




ちょっとどころの恥ずかしさじゃない…



かなりの恥ずかしさだった……