恋人ごっこ






「 …あと、

子どものことも… 」


お父さんが暗い顔でそう言葉を続けた。



「 …母さんはあんな神経質な性格だから、

神菜がまだお腹に居た時からいろいろと精神的に病んだりしてな…。」



母さんの精神が保たないから、今まで子どもを生もうとするのを止めていたのだ

と、お父さんが私に教えてくれた。



思いもしなかったその言葉に私は驚いた…





「 いらないから堕していたんじゃないの?


…産みたくても、産めなかったからなの?」




「 そうに決まってるだろ。



いらないと思ってたんなら、最初から神菜は生まれてきてないよ。


神菜は、

母さんと父さんが望んだからここに居るんだよ。」




そう言ってお父さんは私の頭を優しく撫でた。





私はぎゅっと胸が苦しくなった…


ちゃんと想われていた、大事にされていた




気が付けなかっただけで

ずっと欲しかったものは、こんなにも近い場所にあったのだ……