恋人ごっこ






 最低なのは、

 私の方だ……




些細なことであんな馬鹿なこと言うなんて……


そんな後悔ばかりが私の胸を占めた…。





どれぐらい そんなことを考えていたいたのだろう…

…いつの間にか、ダイニングのテーブルに突っ伏したまま寝てしまっていた





気がつけば、

ふわふわとした心地良い暖かさに包まれていて、うっすらと目を開いてみると、父の姿があった…






「 起こしちゃったか、悪いな。」


少し申し訳なさそうな顔で笑ったお父さんは、私の頭をくしゃっと撫でた…



今まで、両親に撫でられた記憶なんてない…


だからこれは夢に違いないんだ

ぼんやりとした頭でそう思った…。



けれど、

意識がしっかりしてくると、これは夢なんかじゃないとそう理解出来た…






目をしっかり開いて見てみると、私は自分の部屋のベッドに寝かせられていた。



「 …お父さんが、ここまで運んでくれたの…?」


「 風邪引くといけないからな…、」


私の言葉にお父さんが頷いた。




「 …ごめんなさい、

重かったでしょ… 」


私がそう言うと、お父さんは苦笑いで答えた…




「 …いや、

重くはなかったよ。



…って言っても、

始めて抱っこしたから、もとはどれぐらい軽かったのかも知らないけどな…、」



そう言ってお父さんは顔を伏せ、


「 ごめんな…、」

と、小さく呟いた。